【短編】SAKURA*MAGIC


大和の表情から纏っているオーラまで、何もかもがイヤそうな雰囲気を醸し出していて、

俺はそれにさりげなく突っ込んで、ついさっき見たばかりの桜並木の中での希咲を思い出していたことを、気付かれないように振る舞っていた。


何にもヤマシイコトなんて考えていたわけじゃないんだけど、大和は普段からは想像も着かないくらいに、希咲のコトになると過敏なほどに心配性になるから、隠してないと…さ?


あとが、怖いんだって……



「本当に、狙ってないって、誓って言えるんだよな?」


「うん、誓える。……と、思う」


「『思う』ってなんだよ?
マジで頼むから、希咲はお前の対象外にしてくれ……」


「……………」


「そこで、黙るなよ」




うん。確かにそうなんだけどさ……





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