世界の終りに恋の歌を
すると、頭に浮かんでくるのは、

さっきまで怒られていた事でも、

嵐に変化する海の色でも、

荒れ狂う波と怖い色の空でもなく、

嵐の後の静かな海岸での出来事でした。


優しく微笑む人間の王子の事でした。


彼の降り注ぐ太陽の光のような髪も晴れた海の色の瞳も、人魚の姫にはとても不思議なものでした。

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