世界の終りに恋の歌を
「こんばんは、姫君。月の美しい夜ですね」

月の光に照らされて人魚の姫の姿は青白く、より一層美しく見えます。

「もう二度と姫君には逢えないものと思っておりました。またお逢い出来て光栄です」

王子が型通りに頭をさげ、挨拶をのべると人魚の姫の手をとり、キスをしました。

「お前からこちらに来るなんて、ちょうど良かった」

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