世界の終りに恋の歌を
すると、弟王子はさらに追及してきました。

「何をしに?」

「人と会いに」

「誰?」

弟王子はおとなしく思慮深い性格で、王子とはとても仲が良く、どうも王子を心配している様子でした。

王子は、少し考えてから、

「人魚の姫君に」

正直に答えました。

その答えを聞いた弟王子はきょとんとした表情をしています。

そんな弟王子をそのままにして王子は城を抜け出しました。
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