世界の終りに恋の歌を
王様の死
それから、人魚の姫は毎晩逢う度に、

「私の国に来れない?」

と聞くようになりました。

王子も毎晩、

「もう少し考えさせて下さい」

と優しく断り続けました。

王子も、行けるものなら行きたいと心から思っていました。

毎晩一度こう聞くと、それ以上、人魚の姫は何も聞かず、いつも通り歌を歌い、楽しくお話をしました。

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