世界の終りに恋の歌を
王子が自らの身体を見下ろすとみぞおち辺りから弟王子の剣の先が赤い血を滴らせて突き出ていました。
「……なぜ?」
王子は弟王子に聞きました。
「北の大国が領土を増やそうと侵略を繰り返しているのは知っていたはずだ。
ぼくは父さんに何度も何度も進言した。
北の大国が周りを侵略し終われば、次はこの辺りだと。
その前に近隣の国々と手を組んで、北の大国を打ち滅ぼそうと。
なのに父さんは耳を貸さなかった。だから殺した」
「……なぜ?」
王子は弟王子に聞きました。
「北の大国が領土を増やそうと侵略を繰り返しているのは知っていたはずだ。
ぼくは父さんに何度も何度も進言した。
北の大国が周りを侵略し終われば、次はこの辺りだと。
その前に近隣の国々と手を組んで、北の大国を打ち滅ぼそうと。
なのに父さんは耳を貸さなかった。だから殺した」