60代の少女
「―――よし!・・・元博、掃除しよう!」
「―――・・・は?」
名を呼ばれた元博が目線を戻した先には、腕まくりをするいちの姿があった。
「こういう環境で何かすると、集中できないし、健康にもよくないよ。元博はともかく、四五六さんは年なんだし、そういうとこ、ちゃんと気を使っていかないと」
多分、この台詞を四五六が聞いたら怒り出すところだろう。
確かに、「ズボラ」という言葉を絵に描いたような四五六が生活できているのは、世話好きの奥さんあってのことではあるが。
有無を言わさず、いちは作品の山を掘り返し始めた。
黙って眺めているわけにも行かず、元博もそれに続く。
「―――・・・は?」
名を呼ばれた元博が目線を戻した先には、腕まくりをするいちの姿があった。
「こういう環境で何かすると、集中できないし、健康にもよくないよ。元博はともかく、四五六さんは年なんだし、そういうとこ、ちゃんと気を使っていかないと」
多分、この台詞を四五六が聞いたら怒り出すところだろう。
確かに、「ズボラ」という言葉を絵に描いたような四五六が生活できているのは、世話好きの奥さんあってのことではあるが。
有無を言わさず、いちは作品の山を掘り返し始めた。
黙って眺めているわけにも行かず、元博もそれに続く。