60代の少女
1人残された元博は、辺りを見回した。周囲はほとんどが昭和以前の建築物のようで、元博が見慣れているようなビル群は全くない。代わりに、360度何処を見ても背景には山がある。
そういえば、会津は盆地だったっけ。
幕末の歴史小説ではよく地名が出てくるが、実際に来てみて「なるほど」な場所である。
やがて師が戻ってきた。再び車に乗り込み、建物の裏手にある駐車場らしき場所へ車を停める。
車から降りた元博を待っていたのは、何処となく四五六と似た雰囲気を持つ男の歓迎だった。
「四五六!よく帰ってきたな」
「おう」
四五六が軽く手を挙げる。
「―――で、そっちが噂の一番弟子か」
「―――臼井元博です。お世話になります」
一体どういう噂をされているのか、とも思ったが、ともかく元博は会釈した。
そういえば、会津は盆地だったっけ。
幕末の歴史小説ではよく地名が出てくるが、実際に来てみて「なるほど」な場所である。
やがて師が戻ってきた。再び車に乗り込み、建物の裏手にある駐車場らしき場所へ車を停める。
車から降りた元博を待っていたのは、何処となく四五六と似た雰囲気を持つ男の歓迎だった。
「四五六!よく帰ってきたな」
「おう」
四五六が軽く手を挙げる。
「―――で、そっちが噂の一番弟子か」
「―――臼井元博です。お世話になります」
一体どういう噂をされているのか、とも思ったが、ともかく元博は会釈した。