恋の神サマ!
私の言葉のあと、お互い探り合うように黙り込む。
と、そこへ―――
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴った。
ん?????
チャイム??????
衝撃が大きすぎて、私は何かを忘れている。
必死で記憶をたぐりよせる。
チャイム、チャイム、チャイム…
…………あ――――――っ
遅刻!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「やば―――――っ!!!!!!!!!」
なんのためにここまでダッシュして来たんだ!!!!!
本末転倒ぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!
なるものか、と私は彼と睨み合っていたことも忘れ、全速力でその場をあとにする。
だから私の走り去る姿を彼がずっと目で追っていたのも、知る由もなかった。