俺様執事のち、二重人格。





その声で、
よろけたアタシの腰を
すかさず支える爽汰。



まるでエスコートする
男の人のように。






「お嬢様?
大丈夫ですか?
顔が赤いですよ。
…熱があるかもしれない。
一度戻りましょうね。」




…何考えてんの、爽汰!!





顔近いよっっ!!


…耳元で囁かれたら
顔も赤くなりますけど…



ってか、
さっきより
更に、いや確実に
目立ってるよね??
コレ…。








「あわわっ、
ちょっ爽汰!!」





すかさず笑顔で
お姫様だっこして私を
運搬する爽汰。





後ろからのわめき声で
もうがっくりして
おとなしくするしかない。



ニッコリ笑うその顔は
もう崩れることはないと
悟りました…。









「実はさ、特Aは
教室までの別ルート
あんだよね。」



運ばれた先で
そんなことを爽汰に
さらっと言われた私。





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