俺様執事のち、二重人格。
最後に骨折してる手。
…どうすれば、
いいんだろう?
とにかく
添え木で固定して、
三角布で吊るしかない。
「最後に
骨折してるだろう手を
やるけど…
…我慢してね…?」
「……っ!!」
触れただけで、顔を歪める。
これは、
確かに腫れている…
ホントに折れてるかも…。
「いっ…」
無意識なんだろうけど、
爽汰の
空いているほうの手が
私の肩をギュッと掴む。
なんだ…
やっぱり、慣れてなんか
いないじゃん…
やっぱり…痛いんだよね。
骨折した腕に
振動がある度、
肩に力が籠るのがわかる。
「はい、おしまいっ!!」
何となく、安堵…。
「はぁ…
明日病院付き合って」
痛む体に
疲れた切ったような爽汰に
「…せめて、骨折だけでも
代われたらいいんだけど…。」
思わず良心的な一言が
こぼれた自分、キモっ!!
「あっ…アタシお風呂に…」
変なことを言った動揺を
隠そうとした
瞬間…