俺様執事のち、二重人格。





仕方なく、髪を乾かして
自分の部屋に行って、
ベッドに入った。










は、いいものの、
なかなか寝付けない…






電気を消したら、

今日のことを
思い出しそうで、

目を閉じたら、
今日の感覚が蘇りそうで…





いつの間にか、不安が
募って、
ひどく恐くなってきた…









「…っ…」







…いつからアタシ、
こんなに
弱くなったのかな?




なんとなく、
一人が物凄く恐い…








手に残る縄の跡を
擦りながら、
俯いて涙を我慢していた。









その瞬間、
突然ドアが開いて、









「寝れねぇの?」






「な、なんで…」



寝ていたはずの爽汰が
姿を現した。







「光、漏れてたから。」



「うん、起こしちゃった?
…大丈夫だよ、寝れる。」










うん、寝れるはず…



これ以上、爽汰に
ムリはさせられないし、

本当は…



話し相手になって
欲しい所だけど、
我が儘なんて言えないしね。








「…そう。
んじゃ、おやすみ。」





「…おやすみ…」






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