俺様執事のち、二重人格。
「おはようございます、お嬢様。お目覚めでございますか?」
「おはよ…ございますっ!?
近いっっ!!」
「近い、ですか…?
昨日はあんなにしおらしく、
かわいらしく
いらっしゃったのに…
…黙って抱きつかれて
寝ていらっしゃったじゃ
ないですか?」
耳元で囁いてやったら、
たちまち赤くなる顔、
対照的に睨む潤んだ目元…
この反応、
今までの女にはねぇ反応で、
相当…そそられる。
「…なに
ジロジロみてんのよっ!!」
「あ?」
「なんにもありましぇん…」
「病院付き合え。
学校は午後から登校だから、
お前も。」
「えぇえ?無理!!あたし
爽汰みたいに頭良くないし…」
「黙って従っとけ。
勉強なら
たくさん教えてやるよ、夜。」
「……クソエロ狼っ!!」
純情なお嬢様を苛めるって、
なんだか面白い。
「失礼な。
これでも、万能執事です。」
これからも、しっかり
仕えてやるよ…色々と。