俺様執事のち、二重人格。
いや、無理、普通にムリ。
昔、空に夢があった兄弟
とかは、飛んじゃったりした
みたいだけど、
アタシは至って小心者です…
そして、心は既に
フライアウェイしてますね、はい。
「お…降りたい…」
「何?もしかして初めて?」
意地悪な顔でニタッて
されても、
反論出来る余裕なんかなくて
必死に
コクコクと首を縦に振る。
「…うん、無理。
アタシには浮くなんて無理っ!!
離陸とか本気ですか?
…アタシは陸がないと
生きていけない小心者だもん!!
みんなで行ってきて、
アタシやっぱ…んっ?」
いいかけたとき、とつぜん、
温かいものに言葉を遮られた…
いきなり、言葉を紡ぐことが
出来なくなった理由…。
唇には暖かい感触…
目の前には…爽汰…?
…デジャブ!!
「んっ!!ん―んっ!!」
みんないるんだから、
離してよっ!!
って言ってるつもりが
全く言葉にならない…
泣きたいです…。