*― リ ト ル―*
「マリアちゃん・・・?」
「はい!マリアです」
マリアちゃんは、とびっきりの笑顔でそう答える。
やっぱりかわいい・・・。
しかも、なんかいい匂いがする・・・。
「クス・・・、雅ちゃん?」
「え?」
「また、お顔が変ですよ?」
「あ、!」
明らかにぐちゃっとしているあたしの顔。
「う、うわ」
ようやく自分の顔に気づいて元の顔に戻す。
はぁ・・・。 あたし、かわいい子の前でなんて顔してんだよ・・・。
「雅ちゃん、」
「はい?」
「私たち。お友達になりません?」
「お、」
お友達・・・?
「いいの・・・?」
「はい!」
「あたしなんかで本当にいいの・・・?」
「いいえ!雅ちゃんがいいんです!」
マリアちゃんはあたしの手をぎゅっとにぎって、にこっと微笑んだ。
友達・・・。
「ありがとう!」
あたしの顔から、自然に笑みがこぼれた
「あら、雅ちゃん!いい笑顔ですよ!」
「え、本当っ?!ありがとう」
あたしたちは先生が来ている事も気づかず、笑っていた。