*― リ ト ル―*
新しい先生の話も終わり、キーホルダーのないシンプルな鞄を持って帰ろうとした時。



「おい、雅」



後ろから聞いたことのある声がした

振り向いたら、ちょっと眉間にしわを寄せてあたしの目の前に立つ銀二君の姿。

名前・・・?馴れ馴れしっ!・・・っていっても、あたしだって下の名前で呼んでるな・・・(心の中で)



「何?」



あたしは明らかに近づいてほしくない様な態度で言った。




「あのさ・・・くまの・・・・・・・」



・・・?

最後のほうが小さくて聞こえないよ~(笑

しかも銀二君顔赤いし。



「だっ、だからくまの・・・・・・」



くま?



「くまの!キーホルダー!!明日なおしてくるから、下半身貸せ!」



いきなり大きな声で言い放った銀二君は、あたしの耳をキーンとさせてくれた。

・・・いきなり大声だすなってーの!!(怒

しかも周りの人々の目線がこっちに集まる。

はっはずかし!!
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