*― リ ト ル―*
・・・っていうか、銀二君が言ってること全然聞いてなかった・・・。

えーっと、なんだって?



“クマの下半身を貸せ”



どうして?



“なおしてくるから”



「・・・?!」



あたしは何かをふっと思い出したかのように銀二君を見る。

頬がりんごみたいに赤くなっている銀二君。あたしと目を合わせようとしない。



「あっ・・・、アンタがなおせるの?」



おそるおそる聞いたあたしの言葉には、すぐに返事が返ってきた。



「なおせるかは、わかんねぇケド!できる限りはやってみるから」



目線は常に下に落としている銀二君。

・・・この人、本当は優しい人なのかな?




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