パセリな彼女がついた嘘
冬の匂いの分かる人
どんな男がタイプかと雪乃に尋ねたとき、
『冬の匂いの分かる人』と言っていた。
残業をした帰り道、地下鉄の階段を上がって外に出ると、
まさにその【匂い】のするシンとした風を頬に感じた。
こんな風に迫る冬を感じてしまうと、
普段忙しさに隠れて顔を出さない人恋しさが現れてきて、
遠距離恋愛の不便さを身に染みて感じてしまう。
それに加え、駅から自宅までの徒歩にして10分の距離には、
実にたくさんの誘惑があった。
ラーメン屋に牛丼屋、24時間営業のファーストフード店、
夜食には十分過ぎるカロリーを提供してくれるそれらを横目に、
コンビニまでたどり着いて水だけを買うことのできた日は、
自分で自分を誉めてあげたいと思う。
『冬の匂いの分かる人』と言っていた。
残業をした帰り道、地下鉄の階段を上がって外に出ると、
まさにその【匂い】のするシンとした風を頬に感じた。
こんな風に迫る冬を感じてしまうと、
普段忙しさに隠れて顔を出さない人恋しさが現れてきて、
遠距離恋愛の不便さを身に染みて感じてしまう。
それに加え、駅から自宅までの徒歩にして10分の距離には、
実にたくさんの誘惑があった。
ラーメン屋に牛丼屋、24時間営業のファーストフード店、
夜食には十分過ぎるカロリーを提供してくれるそれらを横目に、
コンビニまでたどり着いて水だけを買うことのできた日は、
自分で自分を誉めてあげたいと思う。
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