パセリな彼女がついた嘘
クリスマスと彼女の誕生日
ハロウィンが終われば、すっかり街はクリスマスだ。

学生時代と違い、カレンダーに左右されるサラリーマンは、
イベントごとには距離を置くようになる。

それでも浮かれたイルミネーションや装飾に、
ふとクリスマスソングを口ずさんでしまう時もあった。

今年も、そんな時期になった。

『26、27と休みが取れたの、これでも、奇跡的!』

そう言って雪乃は両手でカップを持ち、ミルクティーを啜っていた。

1ヶ月ぶりのデートは、雪乃が行きたいと言った、
都内の現代美術館の展覧に行くことにした。

そのミュージアムカフェでお茶をしていた。
< 111 / 166 >

この作品をシェア

pagetop