パセリな彼女がついた嘘
雪乃が沖縄に帰る日、僕は空港まで彼女を送り、
年末年始に僕がそちらに会いに行けたら、
クリスマスとお正月を同時にお祝いしようと約束した。

「飛行機から、サンタの衣装で登場してね」

そう言って僕から荷物を受け取った彼女に言い返す、

「じゃあ雪乃はリボンを自分に巻いておいてよ」

すると彼女は僕にそっと抱きついて言った。

「じゃあそれまで、他の子のプレゼントは受け取らないでね」

冷たい空気を急に吸い込んだときのような胸の苦しさに、
落としそうになったグラスを掴み取るような感覚で、
彼女をきつく抱きしめて髪を撫でた。

そして別れて数分後、僕のケータイが震え、
雪乃からのメールを受信した。

『さっきの台詞、ちょっと古いよ、オヤジだね』

こんなやりとりが、実に僕たちらしい形だった。
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