パセリな彼女がついた嘘
「ね、瑠璃子さんの誕生日って12月?」
初めてランチをした店に入り、そう僕が言うと
彼女はタバコの灰をゆっくりと灰皿に落としてから、
「お祝いしてくれるの?」と肯定した。
「ラピスラズリって、誕生石なんでしょ?」
僕が聞いて落とした視線の先に、【ソレ】は本日不在だった。
「よく──
そう言いいかけ、彼女はタバコを再び吸い込み、吐き出す。
──盆と正月が一緒に来るって言うけど、
誕生日が12月って損なことばっかりなの」
「楽しみが2倍だね」
僕がそう言って時計を見ると、彼女はタバコを消し、
伝票を持って席を立ち上がると、
「じゃあサンタさん、プレゼントも2倍よろしくね」
そう言ってレジに向かった。
会計の意思を僕が主張すると、
「先行投資だから」
と彼女は言って、僕に支払いを許さなかった。
初めてランチをした店に入り、そう僕が言うと
彼女はタバコの灰をゆっくりと灰皿に落としてから、
「お祝いしてくれるの?」と肯定した。
「ラピスラズリって、誕生石なんでしょ?」
僕が聞いて落とした視線の先に、【ソレ】は本日不在だった。
「よく──
そう言いいかけ、彼女はタバコを再び吸い込み、吐き出す。
──盆と正月が一緒に来るって言うけど、
誕生日が12月って損なことばっかりなの」
「楽しみが2倍だね」
僕がそう言って時計を見ると、彼女はタバコを消し、
伝票を持って席を立ち上がると、
「じゃあサンタさん、プレゼントも2倍よろしくね」
そう言ってレジに向かった。
会計の意思を僕が主張すると、
「先行投資だから」
と彼女は言って、僕に支払いを許さなかった。