パセリな彼女がついた嘘
「罰が当たるかなぁ」

僕は再びベッドに寝転がって言った。

『罰なんてもの、神様は与えないよ』

少し離れたケータイを耳に押し当てて続きを聞いた。

『そんなものがあったら、世の中は平等になって、
人間は優しくなる必要も、賢くなる必要もなくなるでしょ』

「じゃあ、」

僕の言葉を遮って、

『あるとすれば、ミスだから。
浮気がばれて罰が当たったなんて都合良すぎるの、
自分が愚か故のミス、絶対に犯しちゃいけないのは、
罪よりも、ミス!ミス!ミス!』

テンション高く彼女は言った。
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