パセリな彼女がついた嘘
店を出た亜里沙の足取りはおぼつかず、
僕にもたれるようにして歩いた。

そして、
「私、帰らないから」と言った。


僕はタクシーを拾い、自宅の住所を告げた。
彼女は黙って、僕の肩にもたれていた。

彼女がコンビニに寄りたいと言ったので、
僕はいつもと違う2番目に近いコンビニの前でタクシーを止めて、
亜里沙と店に入り、ミネラルウォーターを買った。

彼女は泊まりに必要なものを、自分で買っていた。

レジで会計を済ませたふらつく彼女の手を取った時、
コンビニのドアが開いた。
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