パセリな彼女がついた嘘
薄めの化粧だけど色気のある表情と、柔らかい仕草、
似ている芸能人がいるのか、昔の知り合いか。

それでも彼女の反応からして後者ではなく、
僕の思い違いのような気もした。


どちらにしても、僕の好みの顔立ちだったことには変わらず、
そう認めてしまえばすむのだけど、諦めは、悪い。

僕と彼女の接点がないか、

「沢木、沢木、、」

と彼女の名札にかかれた苗字を呟きながら、
ペットボトルをカバンに入れて大通りから角を曲がった。
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