パセリな彼女がついた嘘
「いるんだよ、会社に」
須藤は房から出した枝豆を小皿にためていて、
それを箸でつついて言った。
「独身のときは散々モテて毎晩飲み歩いて、
仕事だってすげー出来て残業喜んで、
休日出勤当たり前だった人が」
僕は頷きながら顔をあげ、
目が合った定員に手を挙げて、
串焼きの盛り合わせと刺身の盛り合わせを頼んだ。
「それが結婚したとたんに弁当持参、
飲み会は会社内のみ、
この間なんて奥さんが具合悪いからって
病院付き添いで遅刻、あーありえない!」
そう言って彼はビールを飲み干し、
僕がオーダーした店員を呼び戻してビールを追加した。