パセリな彼女がついた嘘
更に彼は続ける、やけに饒舌なのは、
アルコールのせいだけではない気がした。

「それに比べて今日の社長はさ、40過ぎて独身で、
めちゃめちゃストイックに新しいことに挑戦してさ、
若くて綺麗な彼女がいるらしいんだ、俺はそうなりたい」

そういう男が選ぶ女、そういう男を選ぶ女は、
いったいどう言った人種なのか気になり、
亜里沙を思い出した。


須藤は運ばれてきたビールのジョッキを傾けて、
僕のジョッキの中に半分流し込み、

「あー酔っ払った、
ところで悦司はどうなのよ、公私共に」

と言って初めて聞き手に回る姿勢を見せた。
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