パセリな彼女がついた嘘
「どんなにいい女にも、それに飽きてる男がいるって、
だから諦めるなって小田切さんが言ってたんだけどさ~」

僕が仕事は相変わらず忙しいが順調だと言い、
瑠璃子さんの話をすると須藤はそう言ってあくびをした。

「小田切さんて誰」

「だからその、さっき言った社長だよ」

僕は黙って続きを聞いた。

「雪乃とも長いもんな、さすがに飽きるよね」

須藤の言葉にいや、と言ってビールを飲み、

「最近寒くて人恋しいだけだよ、それに、
美人なコンビニ店員ってちょっと興味ない?」

と僕が言うと彼は鼻で笑い、
枝豆の殻を投げるようにして皿に入れて言った。

「お前さ、スッチーなんて世の中の男が
コンパしたいベスト3に入るぞ」

「だから雪乃はスッチーじゃなくて地上職、
それにいまどき、CAって言おうよ」

「まぁ、悦司はたまにお茶漬けしたいんでしょ」

やっぱりどこか古い彼の発言に僕は、
返す言葉をなくして笑った。
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