パセリな彼女がついた嘘
ランチのセットドリンクを飲み干してから、
僕はホットコーヒーのお替り、彼女はハーブティと、
お互い2杯目のドリンクをオーダした頃、
ランチタイムが終了し、同時に全席禁煙も解除された。


雪乃はお酒を飲む時以外、僕に禁煙を強いるから
僕は灰皿を店員に頼もうか、いつものくせで悩んでいた。

すると瑠璃子さんは「すみません」と手を挙げて、
「灰皿ふたつ」と言った。

このようにして僕はこの日、
彼女の基本情報をいくつか手に入れた。

歳は僕の3つ上で、今は管理栄養士の資格を取るために
学校に通っているから、

ひとり暮らしの家から近く、
時間の融通が利くコンビニでアルバイトをしていたのだった。
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