パセリな彼女がついた嘘

店の外で彼女を待って、2本目のタバコを吸う。

自販機でホット珈琲を買おうか迷っていた時、彼女が小走りでやって来た。


私服に着替えた彼女は店の中で見る姿より若干幼く、
アップにした髪とコートの間から覗く細い首が不釣合いだった。

僕はその隙間を埋めるようにして彼女の首筋にキスをした。

繁華街で、そのような大胆な行動に出るには十分すぎる酒を飲んだ事は、
とっくの先に帰っていった須藤の、
タクシーに乗り込む千鳥足で客観的に自覚できていた。