ギア・ドール
「ホンマ・・・化け物やな・・・。」
この機体・・・本当に回収して売りさばいて大丈夫なのか・・・。
そんな疑問すら出てくる。
本当に菫の言うとおり、自分が乗っていた方が・・・。
そんな考えを侍らせている最中だった。
「!!」
それは突然だった。
白い機体の目に当たる部分・・・メインモニターが緑色に光ったのだ。
・・・・起動した!?
まさか・・・と、思ったものの、それは次の瞬間、確信に変わる。
白い機体の足が動いたのだ。
マズイ!
「菫!!・・・今すぐ逃げろや!!」
海人は、条件反射で咄嗟に叫んでいた。
「え?・・・何?」
菫の疑問の言葉。
そして、それと同時に立ち上がる白い機体。
「ウソ!!」
菫の驚愕の言葉もうなずけると言える。
確かに、白い機体のコックピットからは煙が上がっている。
あそこ以外にコックピットなんてつけられるものか?
海人はコックピット部分に目を凝らす。
だが、そこに・・・・・・・・。