ギア・ドール

「キラ。」


 私がD判定に対して、頭を悩ませながら歩いていると、突然、後ろから私を呼ぶ男の声の声が聞こえた。


 顔を向けると、そこに見えたのは、赤茶の短髪をした筋肉質の青年。


 目は細く、彫りの深い顔。


 吊りあがった眉は、けっこうハンサムな顔立ちをしているように見える。


「あ、鈴蘭。」


 彼の名前は、李=鈴蘭。


 私と同じで、性別に似合わない名前をつけられた同士。


 驚いたコトに、今の私のマイ・ダーリン。


「どうだった?射撃のテスト?」


 いきなり、地雷を踏む鈴蘭。


 ・・・・なんだと、このヤロウ・・・。


「鈴蘭は?」


「たいしたことないよ・・・。732/800点。前回より、若干上がったかな?」


「ていっ!」


 その点数に思わず頭を思いっきり叩いてしまった。


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