アイドルの家政婦!
「先程、聖夜さんの部屋に入った時に……」
――――‐‐
――――――‐‐‐
「あぁ‥。香奈子ちゃんの事か‥」
そぅ呟くと
目を伏せてしまった
やっぱり触れてはいけない話だったんだ…
「聖夜の…彼女…です……デビュー前から付き合ってるって聞きました…ですが…
…最近は、全く会えてないようです…」
「‥だから‥」
「…はい。…彼にとって、彼女は大切なんです。
だから会えないことが辛いんです…」
「そんなに想っている方なのに、どうして会いにいかないのでしょうか‥」
そこまで苦しんでいるのにどうして‥?
徠也は真剣な顔をして答えた
「…俺達Flower事務所の人間はそういう部分は自由じゃありません。
万が一スキャンダルに発展すれば、芸能人生命の危機。
自分達はいわば商品です。
事務所の人達の分も、稼がなければいけない。
今売れていても、その後も同じ様に仕事があるとは限らない。
だからどんなにキツク辛くても
頑張らなければいけない。
…それに、彼女に非難が集中してしまうのが、1番恐ろしいと考えるからだと思います。」
「‥‥」
この人は‥
小神 徠也って人は
今までどんな事を堪えてきたのだろう
彼の真っすぐで澄んだ瞳から目が離せない
このままずっと、見詰めていたい‥
益々徠也のことが知りたくなった