【短編】甘い強引彼氏。

「嫌だ」


えぇ!?

そう、だよね……


「嘘。すっげー嬉しい」

そう言って、城島君はあたしを抱きしめてくれた。

「俺、すっげー不安だった。奥口と仲良く話してるしさ。嫌われたかと思った」


あたしは大きく首を振った。

「そんなわけないよっ!ごめんね。あたしも嫌われたかと思った」

「なんで?」

「相田さんとすっごく仲よさそうで、名前で呼ぶのはあたしだけと思ってたのに……でもそれはいとこだからって知って……」


抱きしめる力が強くなって

「ごめんな」

そう言ってくれたんだ。


< 29 / 59 >

この作品をシェア

pagetop