【短編】甘い強引彼氏。
あたしと城島君の目が合う。
「華っ!今日もさ、委員会なんだ。だから、先帰ってて」
ほんとなら、『それでも待つよ』って言いたい。
だけど、
『先帰ってて』だって言われたんだもん。
そんなん
「うん、わかった」
って言うしかないじゃん。
「ごめんな」
手を合わせて、また女子の塊へと戻っていった。
ほんとは戻んないでほしい。
あたしのそばにいてほしい。
あんなに、楽しそうに笑ってるんだもん。
『もうほかの女子とは喋れないで』
なんて束縛みたいなことはできないよ。
彼女だけで、いいんだから……