虹色パウダー



「すごーーーい!!」



「だろ?」




10分ほどの練習。


真っ暗な中、公園の街灯がふたりを照らす。



涼太が桜子に向かってボールを蹴った。



桜子はそれを受け取った。




「そのボール、やるよ」


「いいの?」




目をキラキラ輝かせた桜子。


予想以上の展開に、僕の胸も躍る。





「ここで練習する時、また持ってきて。それまでお前に預けてていいか?」



お、お、お前って!!



お前って言ったぞ!!


女子は好きな男子からの『お前』に弱いって聞いたことがある。



「も、もちろんです!!」




ほら、また敬語になっちゃった。





< 101 / 287 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop