虹色パウダー
それから1週間後のことだった。
サッキーの提案で、サッカー部の練習を見学に行った。
淳平は、自分を見に来ていると思ったらしく上機嫌だった。
涼太はもちろんサッカーに夢中で、桜子の存在に気付いていなかった。
練習が終わった涼太にサッキーが手紙を渡した。
桜子が頼んだわけじゃないけど、桜子も嫌そうではなかった。
【今日 公園で待ってます 桜子】
桜子は急いで家に帰り、サッカーボールを自転車のかごに入れ、公園へ向かった。
僕も桜子もきょろきょろして涼太を探した。
でも誰もいない。
「ごめん。遅くなって」
やってきたのは、なんと……
高津淳平だった。