虹色パウダー
すれ違い
「ごめん!!」
走って公園に来たのは涼太だった。
汗だくで、必死で走ってきた涼太は、桜子の表情を見てはっとした顔をした。
「ごめん。俺……淳平からお前に手紙渡してくれって頼まれてて。でもなかなか渡せなくて…… だからこの公園で待ってるってお前が言ってたって嘘ついた」
桜子は何も答えなかった。
「あいつ…… ここに来た?」
桜子はコクンとうなづいた。
「淳平は…… いいやつだと思うよ。お前もまんざらでもないんじゃないの?」
それはひどいよ、涼太。