虹色パウダー
「夏休みまでに、もう一回話した方がいいんじゃない?」
雪乃ちゃんは、視線を窓の外に移して言った。
サッキーと桜子も同じ方向を見た。
そこには、友達とサッカーをして遊ぶ日向丘涼太の姿があった。
夏の彼はますますまぶしくなり、桜子にとっては、それがまた彼を遠くに感じさせてしまっていた。
「もうだめだよ」
ため息まじりに言った桜子は、遠い目をした。
どうしてこうなったんだろう、とサッキーは言った。
僕もそう思う。
すごくうまく行っていたふたりだった。
付き合うのも時間の問題だと……
思っていた。