虹色パウダー
「私が言うのも何だけどさ、雪乃、趣味悪いっ!!」
そうか。
雪乃ちゃんの好きな男の子……
それは高津淳平なんだ。
大人しくて控えめな雪乃ちゃんには、淳平みたいな男の子は似合わないと思ったが、案外逆のタイプに惹かれることもあるんだよね。
雪乃ちゃんにないものをたくさん持っている淳平は、彼女にとって、とても輝いて見えたんだろう。
僕は桜子を心配した。
雪乃ちゃんの気持ちに、桜子は気付いているような気がする。
桜子は人の心の動きをいつも気にかけている子だから。