虹色パウダー

友達





次の日、桜子はまだ呆然としたまま登校した。




「おっはよ~!桜子!」



桜子の背中にかばんをぶつけたのは、サッキーだった。


その隣で見下ろすように桜子を見ていたのは弘道。




「あ、弘道…… 日向丘君とメールしてるって本当?」



桜子は、ジロリとにらむように弘道を見上げた。




「え、あ、あの!!それは……」



慌てたのは、サッキーだった。

僕も何となく予感はしていた。



桜子が涼太のことを好きだと知っているサッキーはそのことを弘道に言ったのだろう。


気を利かした弘道は、涼太の気持ちを確かめるために、あんなメールを送った。



きっとそうだ。


それに、雪乃ちゃんが淳平のことを好きだと知っているサッキーとしては、3人の友情を守るために、必死なんだと思う。




桜子と涼太がくっつけばすべてうまく行く……




まぁ、僕がサッキーの立場だとしても同じことを考えるけどね。







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