虹色パウダー
「涼太、どうしたんだよ。今日のお前ちょっと変だぞ?」
「何もねーよ!!俺のことは放っておいてくれ」
涼太は上履きに履き替えるのを忘れて、靴のまま廊下を歩いて行った。
「涼太ぁ~!靴のままだぞ!」
大声で弘道が叫んだもんだから、周りにいた女子が涼太を見て笑った。
それはバカにした笑いじゃなく『かわいい』って感じの笑い。
「あぁ!!!!もうっ!弘道のせいだからな」
「は?涼太、絶対何かあっただろ。桜子と」
靴を履き替えている涼太を見下ろす弘道。
サッキーは、そのへんでやめときなと言って弘道の腕を引っ張った。