虹色パウダー


僕は最近まで、弘道と涼太の接点がわからなかった。


どうやら、サッキーが鍵を握っているようだということはわかった。




「弘道、淳平に変なこと言うなよ」




涼太は不機嫌な声だけど、顔がちょっとニヤけていた。




「わかってるって」




涼太は、廊下を走って行った。






「あれ、100%意識してるよね」




サッキーは興奮しながら弘道の腕を振り回す。




「間違いないな。淳平にはかわいそうだけど、涼太と桜子は両思いだな」





弘道はサッキーの手を引っ張りながら廊下を歩く。



堂々と手を繋いで廊下を歩くカップルは、なかなかいない。

だから、このふたりはもう有名になっていた。



< 135 / 287 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop