虹色パウダー
密会
秘密のデートの約束のせいか、涼太も桜子も落ち着きのない1日だった。
涼太の部活が終わる時間が近付いた。
僕は桜子よりも、涼太よりも早くに公園に到着した。
誰よりも張り切っているのは僕だったりして。
薄暗い公園には、さっき点灯したばかりの街灯が8つある。
ふたりを待ちわびているのは僕だけじゃない。
この公園のすべてのものが、ふたりを待っている気がする。
先にやってくるのはどっちだろう?
なんて、木々に問いかけてみる。
足音が聞こえた。