虹色パウダー
くすくすと笑い合うふたり。
まだ彼氏彼女の関係にはなれないけど、きっといつかすべてが解決する。
だって、ふたりが愛し合っているんだから大丈夫。
「てか練習しに来たのに、お前のせいで練習できねーだろっ!!」
「あ、ごめんっ!!」
桜子は立ち上がり、温もったボールを涼太に投げた。
「しっかり見とけよ」
涼太は、初めて桜子に会った日に練習していた技を、何度も見せた。
桜子は手を叩いて、喜んだ。
「すごーい!!すごいね」
「誰が?」
「あ、涼太が!!」
何かいいね、このふたり。
時々おりこうさんで、時々俺様な涼太。
そんな涼太に振り回されているのに、そのことに喜びを感じている桜子。