虹色パウダー
「雪乃は、淳平のどこが好き?」
桜子は、涼太のドリブル姿を見つめながら聞いた。
「私にないものを持ってるんだよね。淳平って。一緒にいると世界が変わるっていうか……」
桜子は、涼太に向けていた視線をクルっと雪乃の方へ向けた。
「雪乃!!すごいね、それ!世界が変わるほどの恋ってすごい。私なんてさ……一目ぼれだし」
「でも、最初に会った日に優しかったんでしょ?涼太君」
セブン君というあだ名はいつの間にか消えていた。
「うん。かっこいいなって思ったのが最初だけど、それ以上に……何か感じたんだよね」
「わかる。恋ってそういうもんなんじゃないのかな。私だって、きっと一目ぼれだったんだ。淳平のこと入学式から気になってたから」