虹色パウダー
そうだったんだ。
知らなかった。
淳平は明るい性格と、ちょっと軽く見える雰囲気で、涼太とは違う魅力で人気を集めている。
「私、応援していいかな?雪乃の恋。私がこんなこと言える立場じゃないんだけど」
桜子は、涼太にパスを出した淳平を見た。
雪乃ちゃんは、桜子の横顔をじっと見つめた。
「桜子ぉぉ……ごめんね。そんな風に思わないで。桜子は何も悪くない。桜子はかわいいし、性格良いから、淳平が好きになるのも仕方がないんだよ。でも、私頑張るから!桜子に応援して欲しい!私も、桜子の恋応援してるもん」
雪乃ちゃんは、いつもサッキーの影に隠れた存在で、3人でいるとあまり口数が多い方ではなかった。
ふたりきりになると、こんなにもよく話す子だったんだ。
「ありがとう。雪乃……」
「こっちこそありがと。桜子」