虹色パウダー
腕を組んだふたりは、しばらくその場でサッカー部の練習を見ていた。
桜子は涼太がゴールを決めると、顔を赤くして喜んだ。
雪乃ちゃんも、淳平ばかり目で追って、桜子と雪乃ちゃんはお互いを冷やかし合っていた。
「よーーー!朝から恋してんね」
ふたりの上に覆いかぶさるように現れたのは、長身の弘道。
「うるさいよー!あんた達こそ、朝からイチャイチャしてるじゃん」
「本当だよ~!堂々と朝から手繋いでるし!」
大きな弘道の隣でにっこり笑うのはサッキー。
しっかりと繋がれた手が朝からラブラブな風を運んでくる。
僕のパウダーなんて目じゃないくらいに、ふたりは周囲に素敵な風を振りまいていた。