虹色パウダー
だめーーーーー!!
触るな、トボ助。
女好きの悪党め!!
僕は、涼太にもう一度パウダーをかけて、桜子の元へ飛んだ。
涼太が、気付いた。
窓辺で、桜子に話しかけるトボ助の姿を見た涼太は顔をゆがめた。
嫌がる桜子の肩を何度も触るトボ助。
涼太は立ち上がった。
「アイツ、桜子のこと気に入ってんだよ。むかつく!!」
その声の主は……淳平だった。
涼太の背後から、涼太と同じ方向を見て、不機嫌な顔をしていた。
淳平は、自分のクラスの担任であるトボ助を毛嫌いしていて、その理由は、桜子を気に入っているからだった。