虹色パウダー
「ふぅ~ん」
涼太は、さっきの桜子とのやり取りを見られていないかと不安になったようで、興味なさそうにその場を離れた。
涼太は、着替え終わると、淳平に声をかけた。
「ちょっと話したいことあんだけど」
淳平は、真剣な涼太の表情を見て、目を見開いた。
「どうしたの?涼太…… もしかして、樋渡の好きな男のこと何かわかったのか?」
「いや……そうじゃなくて。あの……」
涼太がもじもじしている間に、チャイムが鳴った。
涼太と淳平は、シャツのボタンを留めながら、走って教室へと向かった。