虹色パウダー
「どういう意味だよ。涼太……」
淳平の顔は真っ赤になっていた。
涼太はうつむいたまま、淳平の方を見ずに言った。
「ごめん」
しばらく沈黙が続き、淳平は落ち着きなく、うろうろと涼太の周りを歩いていた。
涼太は、固まったように動かずに、何を言おうかと考えているようだった。
「涼太…… 顔上げろよ」
淳平は、涼太のすぐ近くに立ち、涼太の顔を覗き込むように言った。
「俺が好きだって知ってて、桜子のこと好きになったのかよ」
「違う。ずっと気になってたんだ。でも、淳平が好きだって知って、俺は必死で気持ちを抑えようとした。好きにならないように、考えないように……でも……」